私は40代、離婚して子育てを終え一人暮らしをしているおひとりさまです。子育て中や病気になった時、ふと「実家に戻ろうか?」という選択肢も頭をよぎりました。仕事の変化や収入の変動、将来の暮らし方を考える中で、「一人暮らし」「実家暮らし」それぞれの良さと課題を、自分自身の経験とともに見つめ直しました。
今回は、独身の女性という立場で「一人暮らし」「実家暮らし」をキーワードに、それぞれのメリット・デメリットを整理し、読者のみなさんが自分に合った暮らし方を考えるきっかけになればと思います。
また、最新のデータも交えて、「どれくらいの人が実家暮らしなのか」「一人暮らしを選んでいるのか」といった割合もお伝えします。数字を知ることで、「自分だけが特殊なのではないか」という不安も少し和らぐかもしれません。
データで見る「実家暮らし/一人暮らし」の現状
では、実際のところ、40代独身女性の住居形態はどうなっているのでしょうか? いくつかの調査を調べてみました。意外と「実家暮らし」が根強いんですよ。
- 首都圏在住の30代~40代独身女性のうち、親と同居している割合は45.5%。男性の39.1%を上回り、全体で42.0%に達します。 これは、仕事と家事の両立がしやすい都市部での傾向です。
- もう一つのデータでは、40代独身女性の約10人に1人(10%)が親と同居しているとされています。 これは全国平均ですが、首都圏出身者に限ると26%まで跳ね上がります。
- 全体の傾向として、20代の実家暮らし率は37.7%~38%で一人暮らしを上回り、30代・40代でも約3割を占めています。 しかも、40代の7割以上が「実家を出る予定なし」と答えています。
これらの数字を見ると、一人暮らしが「スタンダード」と思いきや、実家暮らしも立派な選択肢。経済的な理由(36.8%が「経済力がない」と回答)や家族の絆が、40代女性の決断を後押ししているようです。
「一人暮らし」のメリット・デメリット
まずは「一人暮らし」を選ぶ場合の利点と留意点を整理してみます。
- 自由・気ままな暮らし
一人暮らしでは、自分の生活時間・空間・家事のやり方を自分で決められます。特に女性であれば、服装・インテリア・生活リズムなど自分らしさを優先しやすいです。 - プライバシー確保
他人(親・兄弟)と暮らしていると、どうしても気を遣ったり制限される場面がありますが、一人暮らしだとその点が少ないです。 - 自己成長・家事スキル向上
家賃・光熱費・食費など全て自分で管理することで、家計の実感が出てきます。生活の責任を自分で引き受けることで、自立感も高まります。 - 自分の人生設計に沿った暮らし方
例えば、職場から近い場所に住む、趣味に時間や空間を使う、ペットを飼うなど、自分の事情や希望を優先できます。
- コストの負担
家賃・光熱費・水道ガス・インターネット・家具家電・食費など、すべて自分で出すため、収入が限られると負担が大きくなります。データでも「実家暮らし」の方が貯蓄割合が高いという調査があります。 - 孤独感・安心感の欠如
体調を崩したときや夜帰宅が遅い時など「誰かがそばにいる安心」がないのは、一人暮らしのリスクとも言えます。特に女性が夜遅く帰る場合、安全面・心理面のケアも考えておく必要があります。 - 家事・生活すべて自己責任
一人で家事・料理・掃除・修繕・トラブル対応をこなす必要があります。忙しい時期や体調不良の時に「大変だな」と感じることが多くなります。 - 経済的変化に弱い
収入が安定しない、家賃が上がる、物価が上がる、など変化があった時に「支えがない」という感じを受けやすいです。社会保障や親の支援が遠い存在になっていると、将来不安が増すかもしれません。

私は一人暮らしを選んだことで、自由に暮らせる反面、食費や光熱費、家具や家電の買い替えなど「全部自己責任」という感覚が強くありました。例えば、仕事が少し減った月に「家賃+光熱費+通信費+食費」で頭がいっぱいになることもあり、「もう少し支えがあればなあ」と考えたことがありました。とはいえ、自分のペースを守れる暮らしという点では大きなメリットでした。
「実家暮らし」のメリット・デメリット
次に、「実家暮らし(親と同居・実家に戻る)」を選ぶ場合のメリット・デメリットを整理します。
- 生活コストが低く抑えられる
家賃がかからない/少ない、光熱費・食費の負担が軽くなる、などの金銭的メリットが大きいです。実家暮らしの人が貯蓄に回せる割合が高いという調査もあります。 - 心の安心・身近な支え
親がそばにいることで、体調不良時・精神的な落ち込み時・家事が手につかない時などに「助けがある」という安心感があります。 - 貯蓄・将来設計に時間を割ける
生活費が削減できれば、貯金をしたり、資格取得や副業・転職準備に使う時間・余裕を持ちやすくなります。データでは、「実家暮らしを選ぶ理由」の上位に「貯金をしたいから」があります。 - 親とのふれあいや家族役割の維持
特に親の高齢化を考えると、近くにいることで親子のコミュニケーションが多くなったり、支え合いの関係が築けます。
- 自分の時間・空間が制約されることも
親や実家の生活リズム・家族ルールがあるため、自由に暮らしたい人には窮屈に感じることがあります。例えば、来客・ペット・夜型生活などを気兼ねする場面があるかもしれません。 - 親への気遣い・家事負担・役割が増える可能性
実家に戻ることで、親のサポート(家事・買い物・介護など)が期待される・または自分が背負うという気持ちになってしまうことがあります。特に「親の介護」が理由で実家に住んでいる人も少なくありません。 - “自立した大人”という感覚の希薄化や社会的イメージ
「実家暮らし=親に甘えている/一人前ではない」という世間的な見方を自分で気にしてしまうことがあります。実際には多様な事情がありますが、自分の選択に対して少し後ろめたさを感じる人もいます。 - 将来の独立を考えにくくなるリスク
実家暮らしが長くなると、「一人暮らしに踏み切るきっかけを失う」「収入があっても外に出るモチベーションが減る」という指摘もあります。

私自身、40代になってふと「実家に戻ったら?負担少なく暮らせるかも」という考えが浮かびました。実際、親との同居の安心感や生活コストの軽減には惹かれるところがありました。
けれど、自由に暮らしてきた生活リズムを崩すこと、そして「親に甘えてしまうのでは」という迷いもあり、決断には至りませんでした。今振り返ると、実家暮らしを選んでいたら「貯金のペース」が変わっていたかもしれませんし、「自由度」が減っていたかもしれません。どちらを取るかは、自分の価値観・収入・将来設計次第ですね。
比較まとめ:どちらが自分に合っているかを考えるポイント
以下に「一人暮らし/実家暮らし」を比較しながら、自分にとってどちらが適しているかを考えるためのチェックポイントをまとめます。
| 項目 | 一人暮らし | 実家暮らし |
|---|---|---|
| 生活費・家賃 | 高め。自分で全て出す。 | 低め。家賃・光熱費の負担が小さいことも。 |
| 貯蓄・将来準備 | 自由度高いが、余裕がないと貯蓄が難しい。 | 費用抑制でき、貯蓄に回せる可能性あり。 |
| 自分の時間・空間 | 最大限に自由。 | 家族のルール・関係性の影響あり。 |
| 安心・支え | 孤独になりがち。 | 親などの支えが近くにある。 |
| 自立意識 | 高まりやすい。 | 「親元にいる」という感覚が残る可能性。 |
| 将来の暮らしの移行 | 一人暮らしからのステップアップが考えやすい。 | 一人暮らしに踏み切るきっかけが減る可能性。 |
自分にとって重視したい価値を考える
- 収入・安定性:月々の収入が限られている/変動があるなら実家暮らしでコストを抑える方が安心です。例えば、私のように収入が安定しない/ボーナスが少ない状況なら、実家を選ぶのも合理的です。
- 自由度・自分らしさ:インテリアや暮らし方にこだわりがある、自分の時間を大切にしたい、というなら一人暮らしの自由は大きな魅力です。
- 将来の展望:例えば、「〇年後には結婚・同棲・転職・転地したい」というプランがあるなら、一人暮らしを経験しておく方が移行がスムーズかもしれません。逆に「今は貯蓄を重視して、とにかく安心した暮らしを送りたい」というなら実家が向いています。
- 家族との関係・親の状況:親との関係が良好/親が高齢で少しサポートが必要という状況なら、実家暮らしが意味を持つかもしれません。逆に親と距離を置きたい、自立したいという思いが強いなら、一人暮らしを選ぶ方が心理的にもラクです。
私がおすすめする“ハイブリッド”視点
私自身、実家に戻る“完全決断”には至りませんでしたが、選択肢として「実家にひとまず戻り、一定期間貯蓄+将来のプランを立てる」というハイブリッドな考え方も有効だと思います。例えば:
- 「あと1〜2年だけ実家暮らしをして、その間に貯金をしつつ、必要なスキルや資格を取る」
- 「一人暮らしをしながら、月の半分だけ実家に帰る/実家近くに住む」
- 「一人暮らしを続けながら、家賃の安いエリア・シェアハウス・ルームシェアを検討」
このように“完全にどちらか”という二択ではなく、「暮らし方をフレキシブルに考える」姿勢が、変化の多い40代以降の暮らしには向いていると感じます。
独身一人暮らし女性へのエール
最後に、読者である「独身一人暮らし女性」のあなたへ向けて、私からのメッセージです。
- あなたの暮らし方に“正解”はありません。データを見ても分かるように、実家暮らしも一人暮らしも決して少数派ではありません。
- 自分の価値観・収入・家族との関係・将来の見通しを整理することが大切です。例えば、「自由に暮らしたい」「コストを抑えたい」「将来はこうしたい」という三つを紙に書いて比較してみてください。
- 迷ったら「一年だけ試してみる」スタンスも悪くありません。例えば、一人暮らしを始めて「思ったより負担だ」と感じたら実家に戻る選択もありますし、実家暮らしをして「もっと自由が欲しい」と思ったら次のステップへ動いてもいい。
- 特に女性であるなら、安全・安心という観点も加えて考えてください。「帰りの遅い夜」「体調を崩した時」「災害・コロナ対応」など、一人で暮らす時に備えておくべきマニュアルやコスト(保険・セキュリティ)も把握しておきましょう。
- 「もう○歳だから」「他の人はどうしてるから」という枠にとらわれず、自分のペース・自分の暮らし方を大切にしてください。私も40代で選択肢を見直しましたが、誰かと比べるよりも「私がどう暮らしたいか」という軸を持つのが何より大事だと感じています。
おわりに
私自身が「一人暮らしを続けようか」「実家に戻ろうか」と考えた経験を通じて言えるのは、「暮らし方を選べる時に考えること」が、後悔しない鍵だということです。10年後・20年後も「こうしておけばよかった」と思わないために、今、自分の暮らしを見つめ直す機会をぜひ持ってください。
今のあなたにとって「自由」「安心」「コスト」「将来設計」のどれが重要かを整理し、それに合った暮らし方を選ぶ。どちらを選んでも、立派な“暮らし”です。
ぼっち女史戦記 
