家族も友人もいないおひとりさまの終活|“持たない安心”で備える生前整理

ミニマリストとマキシマリストの部屋の対比イラスト

私自身家族はいるのですが、いざという時迷惑はかけたくないと思っています。そしておひとりさまが快適すぎて友達はいません。近所付き合いもほぼなし。
「もし自分に何かあったらどうなるんだろう」と、歳を重ねるにつれて考えることが増えてきました。
そんな不安を感じること、ありませんか?

おひとりさまの暮らしは気楽な反面、頼れる人がいない現実と常に隣り合わせ。
誰かに助けを求めるのが難しいからこそ、「持たない」ことが“安心”につながるケースがあります。

今回は、モノ・情報・お金・人間関係の4つの側面から、孤立リスクに備えるための「持たない整理法」を紹介します。

1. モノの整理:“残された人”がいなくても安心できる暮らし

モノを減らすことは、単なる片付けではなく「リスク軽減」のひとつです。

たとえば突然の入院や体調不良で動けなくなったとき、部屋が散らかっていると行政や医療支援の介入が難しくなります。
また、身寄りがいない場合、死後の手続きや遺品整理を行政が行うこともあります。
そのとき、部屋にモノが多いほど手続きが複雑になり、結果的に費用もかさむのです。

“持たない”ための実践ステップ

  1. 「誰が処分できるか」でモノを選ぶ
     → 自分しか扱えないモノ(思い出の品・特殊な家電など)は最小限に。
  2. 書類・契約関係は1冊にまとめる
     → 「終活ノート」「重要情報ノート」を使って、保険・銀行・スマホ契約などを一覧化。
  3. デジタル遺品サービスを活用
     → エンディングノートアプリや、デジタルデータを安全に預かってくれるオンライン信託サービスを利用する。

💡ポイント:「モノを減らすこと」は、“迷惑をかけない準備”であり、“自分を守る整理”でもあります。

2. 情報の整理:“孤独”は詐欺や不安の入口になる

孤独な時間が長いと、どうしても不安が増え、SNSやYouTubeの情報を信じやすくなります。
「簡単に稼げる」「年金がもらえない」といった刺激的な情報ほど、心が弱っているときに刺さりやすいもの。

情報の整理とは、「見ない」「信じない」「比べない」を意識することです。

心を守る情報整理術

  • 一次情報から確認する習慣をつける
     → 年金や保険などは必ず「公式サイト」や「自治体の広報」で確認。
  • ニュース通知をオフにする
     → ネガティブな情報を減らすだけで、1日の疲労感が軽くなる。
  • 決断は“気分が落ち着いた時”にだけ行う
     → 孤独な時は冷静な判断ができにくいため、「明日考える」と一晩置く癖をつける。

💡ポイント:不安は情報の過多から生まれる。
“持たない”情報量が、心の余裕をつくります。

3. お金の整理:“頼れない”なら自動で動く仕組みを持つ

もし突然入院しても、支払いが滞らず、最低限の生活が回る仕組みがあれば安心です。
「信頼できる人」がいないなら、“自動で動く”安心設計を考えましょう。

自動で守るお金の仕組み

  1. 家賃・光熱費・通信費は口座引き落としに統一
     → 支払い忘れによるライフライン停止を防ぐ。
  2. 生活口座と備え口座を分ける
     → 生活費用と非常時の資金を分けるだけで、家計管理がぐっと楽になる。
  3. 信託サービスやNPOを利用する
     → 民間の「おひとりさま信託」などは、入院中のサポートや死後の手続きを代行してくれる。

💡ポイント:お金は“人”ではなく“仕組み”で管理する時代。
頼れないことを前提にした「自動化」が、最強の味方です。

4. 人間関係の整理:“つながり”は広く浅くでいい

「親しい人がいない」ことを恥ずかしく思う必要はありません。
深くなくてもいいから、緩やかに社会とつながることで孤立リスクは大幅に減ります。

“広く浅く”の人間関係づくり

  1. 市区町村の生活相談窓口や公的サービスに登録
    • 生活に関する困りごとや、急な入院時の相談ができる
    • 高齢者向けではない「一般相談窓口」を利用すると、中年世代でも安心
  2. 民間のライフサポートサービスを活用
    • 急な入院時の手続き代行、買い物代行、生活支援など
    • 契約しておくと、頼れる人がいなくても必要なサポートを受けられる
  3. NPOや任意後見契約の相談窓口に相談
    • 将来の生活や緊急時のサポートについて、事前に仕組みを作っておく
    • 「おひとりさま信託」や任意後見契約は、必要に応じて生前サポートも可能
  4. オンラインコミュニティや趣味の場に参加
    • SNSや趣味サイトなどでゆるくつながるだけでも安心感が増える
    • 会わなくてもチャットやコメントで情報や励ましを得られる

💡ポイント:深く付き合う必要はありません。
「制度・サービス・ゆるいつながり」の3本柱で、孤独でも孤立しない生活設計を目指しましょう。

5. “持たない安心”とは、自分を守るやさしさ

モノを減らし、情報を整理し、お金を自動化し、人間関係を緩やかにつなぐ。
どれも「一人で生きていくための現実的な知恵」です。

持たない”という選択は、諦めではなく「自分を守る術」。
頼る人がいなくても、自分の暮らしを立て直す力は誰にでもあります。

まとめ:持たないことで、自由と安心を手に入れる

項目やること得られる安心
モノ処分・簡素化緊急時も身軽に動ける
情報見る量を減らす不安をためない
お金自動化・分口座頼らずに生活を回せる
人間関係緩やかにつながる社会的孤立を防げる

「誰かに頼れない」は、決して弱点ではありません。
“持たない”というシンプルな生き方で、人生の不安をぐっと軽くできるのです。

おひとりさまに必要なのは、「持つ」勇気よりも「手放す」知恵。
たった一人でも、しなやかに生き抜くための整理を、今日から始めてみませんか。

私はまず汚部屋住人からの脱却を目指します!

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